ルアー作りをしていると出てくる失敗の1つが
塗装後にコーティングしたら色が落ちた(色流れ)。
これを防ぐためのテクニックを紹介しています

塗装後のコーティングで色流れで困っている人は結構多い。
これを解決する方法を
皆さんからの情報提供も参考に掲載している。

これらの方法は下塗りや本塗りのときに行う。

塗料とセルロースを混ぜる

エアーブラシを使い塗装する際に、
塗料、ラッカーうすめ液、
セルロース1液をハンドピースのカップの中で混ぜる方法。

セルロース1液
セルロースセメントラッカーうすめ液
10対1の量の割合で混ぜた物

方法は下塗りと同じく
エアーブラシのカップの3分の1まで
ラッカーうすめ液
(第1石油類のもの。ラッカーシンナーでもよい)を入れ、
これに筆で塗料を溶かし入れる。

決して多量 に溶かしてはいけない。

塗料に筆を浸け、
しずくが1、2滴たれる
ぐらいの量だけ筆に塗料をつけたら、
その筆をカップに入れる。
セルロース1液も塗料と同じぐらいの量を加える。

塗装後30分以上乾燥を行う。
ただし、
塗料の成分がアクリルではなく
ニトロセルロースのものでなくてはいけない。

Mr.カラーはアクリルなので不向きだ。

ニッペホームプロダクツ(株)が出している、

ニッペホームペイントハケ塗り用ラッカー(工作・ホビー用)
価格:1/4リットルで700円前後
成分:ニトロセルロース、合成樹脂(アルキド樹脂)、顔料、有機溶剤、第1石油類

はホームセンターでも手に入りやすい。

また、顔料のみを(塗料屋などで購入できる)
セルロースに混ぜ、
専用の薄め液で薄めたものを
エアーブラシで吹き付けるという方法もある。

塗装後にクリアー塗料を塗装する

これはセルロースを使っている場合にお勧めの方法だ。
塗料での塗装後、クリアー(透明)の塗料を塗装する。
この方法だと缶スプレーでも行えるが、
クリアーを塗装する回数と乾燥時間を多くとる必要がある。

エアーブラシの場合はラッカーうすめ液でうすめて使う。

塗料はTAMIYA製のものか、自動車用のものがいい。
水性はだめだ。
塗装方法は下塗りの方法とおなじだ。
塗装後の乾燥は30分以上行い、
そしてコーティングへ移る。

塗装前後でコーティング剤を使い分ける

塗料を塗る前のドブ漬けはセルロースで、
塗った後のドブ浸けはウレタンで行う。

ウレタンを使った色流れ防止方法

メンバーから教えてもらった具体的な方法。

  • BIg Fieldのウレタンスプレーを、2回吹きかけてから同社のウレタンディップコートにテッピングしている。スプレーの乾燥を1日おけば、テッピングしても大丈夫だと思う。
    スプレーで曇りが出来ても、テッピングで消せる 。
  • BigFieldより現在、クリアーウレタンコートスプレーなる1液性のスプレーが出ておる。これをルアーより気持ち遠めにして(近すぎると気泡の原因になる)スプレーしてほしい。
    その後必ず1日以上乾燥させ(2日以上推奨)、ディピングすればまず色流れする事はないと思う。

    出来る事なら、安いノズル径が比較的大きい(0.4mm以上)ブラシを買い、ウレフロを専用シンナーで薄め、吹きつけてやるのが一番いいんだが・・・(長く作る場合は、絶対お勧め!)
    あと、色止めはなるべく、コーティング材と同じものを薄めて吹いた方が失敗は少ないよ!

塗装とコーティングの組み合わせ

以上で紹介した方法を組み合わせて、
自分にあった塗装コーティングをみつけるとよいだろう。
例を紹介する。

塗装・コーティング例1

  1. 下地作り(最後はセルロースでコーティング)
  2. 下塗り用塗料を塗る
  3. エアーブラシでウレタンを薄めたものを吹きつけ乾燥する
  4. セルロースでコーティング
  5. すべての色をエアブラシで塗装乾燥
  6. エアーブラシでウレタンを薄めたものを吹きつけ乾燥 、これを5回くりかえす。
    最初の3回は濃いもの、最後の2回は薄いものを使う。

塗装・コーティング例2

  1. 下地作り
  2. 下塗り用塗料を塗る
  3. 自動車用クリアー塗料スプレーで塗装
  4. 乾燥、コーティング
    これを繰り返す