ルアーの形を作ったら、次は下地作り。ボディを強くするためと防水、そして塗装の下地の役割をします。市販のセルロースセメントを使った方法を紹介しています

セルロースセメントとは
ニトロセルロースやセルロースと呼ばれることもある
油性の液体(有機溶剤)だ。

準備

セルロース1液
セルロースセメントラッカーうすめ液
10対1の量の割合で混ぜた物
セルロース2液
セルロースセメントラッカーうすめ液リターダーシンナー
1対1対1の量の割合で混ぜた物

この2つの液体を作り、それぞれを瓶に保存する。
瓶はルアーが全部入る大きさ
フタがしっかりしまるものにする。

そして、ルアーを乾燥時にぶらさげる乾燥台を用意しておく。

ラッカーうすめ液

ここでいうラッカーうすめ液とは
ホームセンターなどの塗料コーナーに売っているうすめ液のことで、
容器に”成分:第1石油類、有機溶剤”などと
書いてあることが目印となる。
最も多く売られているのは第2石油類なので注意すること。

また、ラッカーうすめ液とは別にラッカーシンナーというものがある。

ラッカーシンナー

ハンドメイド関連の本の中で使われているものがこのラッカーシンナー、
できればこちらを使った方がいいのだが
なかなか普通のホームセンターでは手に入らない。

なぜならトルエンが入っていて
青少年非行防止のために
ホームセンターなどでは売らない場合が多いのだ。

ラッカーシンナーが売っているのを見かけたら
ぜひ購入しておこう。
なるべくトルエンの濃度が高いもの(50-60%以上)を選ぼう。

うすめ液

また、現在釣具屋で売っている
セルロース薄め液やウレタンうすめ液などにも
使えるものがあるが、この場合は
セルロースの製造会社と薄め液の製造会社を
同じにしておくと失敗がない。

方法

ここでは硬い木材を削りヒートンを付けたペンシルベイトを例にして説明する。
柔らかい木材(バルサなど)でワイヤーをはさんだ構造のルアー(ミノーなど)の場合も、同じ。

  1. ルアーの作成を「コーティング・塗装をする直前までの行程」まで終わらせる。
  2. 仮付けしてある頭部のヒートンの
    アイの部分のすぐ下をペンチで持ち、
    セルロース1液
    ルアー後部を下にした状態で全体を浸けすぐに出す。

  3. 液から出したときに
    後部のヒートンを瓶の縁に付け、
    ルアーからたれる液をある程度、瓶の中に戻す。
  4. 乾燥台にルアーを吊し、
    5~6時間乾燥させる。(8時間がベスト)
    このとき部屋の換気を十分におこなう。
    危険だから決して密閉した部屋で行わないこと。
  5. 乾燥したら今度は
    後部のヒートンをペンチで持ち、
    頭部を下にして2~4の作業を再び行う。
  6. 乾燥したら
    800番台の紙ヤスリで
    ルアー表面を滑らかにする。
  7. 2~5の作業を3回以上行う。
  8. 最後に800番台の紙ヤスリでルアー表面を丹念に滑らかにする。

以上でセルロースセメントを作った下地作りは終了。
この後は塗装のための「下塗り」か、
ミノーであればアルミ貼りを行う作業になる。