ルアーを作っているとき、
コーティング剤でコーティングした後に
ルアーの表面が白濁することがあります。
その原因について紹介しています
過去にメンバーからもらった大変詳しい情報を紹介する。
セルロースが白濁する原理
目次
ルアーをセルロースでコーティングし乾燥したときにルアーの表面が白く曇ることがある。
夏場や雨の降っているときなど湿度が高いときによくおこる。
これは揮発性が高い(蒸発が早い)塗料(ラッカー系など)が
皮膜を形成する(乾燥して固まる)際に、
水分が抜けずに乾燥した場合に起こる。
原料であるニトロセルロースの
硬化時間は比較的長いのだが、
溶剤(うすめ液)にラッカー系のシンナーを使用している為、
シンナーが早く乾燥してしまって脱脂が起こってしまう原因の場合もある。
白濁の対策だが、
塗装屋さんがよくやっている、
白熱球(200W位 )の低音焼付けを
やってみてはどうだろうか?
塗装のキモは、
どういうふうにシンナーを皮膜から逃がしてやるか
だと思う。
セルロースユーザーの皆さんお試しあれ!
ウレタンを薄めたときに白濁する理由
ウレタンにラッカーうすめ液を入れたとき
白く濁ったりどろどろになる場合がある。
このときに使用しているウレタンは
たぶんエンジンウレタンといわれる種類のものだ。
エンジンウレタンは湿度が高いとセルロース同様、白濁するし乾燥も速い。
ウレタンとひとくちにいっても、
- 1液性(ウレフロがこのタイプ)、
- 2液性、
- 硬化材混入(車の塗装に使います)
と大きく分けて3種類ある。
だからウレタンを薄める場合、
それぞれ専用で売られているものを使うのが一番安全。
ちなみにブラックバスの絵が書いてある
ウレタンディップコートという製品は
エンジンウレタンだ。
またフェザー社のウレタンは
ラッカーシンナーで薄めることができる。
ウレタンやエポキシは「変性が一方通行」
(1度乾燥し固まると、液体に戻すことができない)ので、
硬化が進んだ状態で専用うすめ液を入れてやっても、
硬化の促進は遅くする事ができるが、
気泡や白濁の原因になってしまう。
だからウレタンを購入する時、
振ってみてドロドロしてる様であれば
硬化が進んだ古いものだ(色が黄色くなっている)。
サラサラとした透明度の高い(無色に近い)新しいものを選んで買おう。