質問の一覧

塗装後、コーティングすると色が落ちたり流れたりする。何故?

原因として塗料が適してない、
厚塗りしすぎである、
色を塗ったあとの乾燥時間が足りない、
の3つが考えられる。

塗装のコーナーの塗装の行程をよく読んでその通りにやってみてほしい。

セルロースセメントでコーティングを行うと乾燥中ルアー表面が曇る

このケースはは湿度の高いときに起こる。
対処法は
乾燥後ラッカーうすめ液か
ラッカーシンナーまたは
リターダーシンナーのいずれかを
ルアー表面に軽くハケ塗りする。

セルロース1液に入れる
ラッカーうすめ液の量が足りないのが原因なので
加えておこう。

また裏技として、
セルロースにドブ浸けする前に、
ドライヤーでルアーをあたためておくという方法がある。

コーティング剤に塗料をまぜてコーティングは可能か?

下地作りと下色塗りをかねて、コーティング剤に塗料をまぜてコーティングは可能か?
という内容の質問。

ルアーの作成は
数多い作業工程を一つでも減らして、
なるべく早く完成させたいもの。

そこでこの
コーティング剤に塗料で色づけして使う
という方法を考えるものだが、これには注意が必要だ。

使うのはセルロースセメントと、
成分がアクリルではなくニトロセルロースである塗料か顔料、
そして専用のセルロース薄め液だ。

セルロースに塗料または顔料を加え、
専用のうすめ液を入れればうまくいく。

もし違うものをまぜあわせて使用すると、
均一に色が付けばいいのだが、実際はうまくいかない。
時間が経てば液中に顔料が沈殿してしまう。
それに
ウレタン製コーティング剤とラッカー製塗料は
水と油の関係なのでダメなのだ。

しかし発色を考えるのであれば、
このコーティングと塗装の行程は
コツコツやった方がきれいに仕上がるので、
気長に取り組もう。
似たようなことだが応用として
塗装時に塗料に少しセルロースを混ぜて使用するやり方がある。

ウレタン製コーティング剤を使うと気泡や小さい穴ができない?

ウレタンが硬化が始まり粘性が高まると
このようなことがおこる。
なぜならルアーを液にドブ浸けすると、
そのとき液中に入った空気や、
ルアーのへこみ部分にくっついた気泡が、
液の粘性が高いためになかなか
液面に浮かんでこないで、
ルアーを液から引き上げる時に一緒にくっついてくるためだ。

またルアー内部から気泡がでてくる場合もある。
あらかじめウレタンに専用うすめ液か
ラッカーシンナーを少し加えることで
粘度をおさえ、固化を遅くすることができるが、
一番はなるべく短期間でウレタンを使い切ることだ。

また新品のときに瓶を軽く揺らし、
液面がどのぐらい動くのかを覚えておくといい。
そうすれば粘性が高くなってきたとき、
瓶を揺らせばそれがわかる。

気泡ができたときの対処としては、
ルアーを乾燥台に吊るした状態で、
テッシュペーパーの先をこより状にしたものや
ピンの先などで、気泡に触れてつぶす方法をとる。

コーティング回数を3回ぐらいにしたい

コーティングしすぎると
ルアーのアクションが鈍くなるので
コーティング回数を3回ぐらいにしたい
という内容の質問。

対称魚がスズキなどでバルサ製ミノーを作る場合、
コーティングはかなりしっかり行う必要がある。
どのくらいの回数が適当かというと、
ハンクルルアーの作り方を参考にすると
下地作りとコーティング(セルロース)を合わせて
15回以上のドブ漬け・乾燥だ。

アクションは、
リップの大きさ・角度・形、
そしてオモリの位 置を工夫することで、カバーする。

ミノー(またはバルサを使ったルアーの場合)には
セルロースセメントを使うことをおすすめする。

コーティングするとアイの部分に液が溜まって固まってしまう

これはドブ漬けからルアーを上げて
乾燥しているときに
ルアー下とセンターのアイに液が溜まり、
乾燥するとそのまま固まるという現象だ。

ヒートンを使用している場合は、
最後にヒートンを取り替えるので特に問題はないが、
ミノーの作り方のようにワイヤーでアイを作っている場合は
次のような作業を行う。

乾燥台にルアーを吊るし、
まだ液が固まっていない状態のときに、
ティッシュペーパーをこより状に細くする。
こよりの先でアイに溜まった液を吸い取る。
ルアー表面に触れないように注意すること。

それでもアイの部分は薄くコーティングされるので、
ルアーが完成したらアイの部分のコーティングをカッターで慎重に取る。

ウレタン製コーティング剤は何で薄めるのか?

できれば原液のままで使ったほうがいいと思うが、
時間がたつと粘度が高まり気泡ができやすくなる。
そこでウレタン専用の薄め液が売っているのでそれを使う。

また、ラッカーシンナーでも代用できる場合がある。

ブラックバスの絵が書いてある
BigField社のウレタンディップコートは
専用うすめ液でないとだめだ。
それ以外のものを使うと液が変色したり、変性する。

薄め液はあまり多く入れると
乾燥するのに時間がかかったり、
強度が落ちるので注意すること。
液を入れた後にに空気をなるべく
液中に入れないように慎重にかき混ぜる。

リップをつけた後にコーティングしてもいいのか?

透明樹脂のリップにコーティング液がつくと
リップが溶けたり汚くなるのでお勧めできない。

これはコーティング剤が有機溶剤のためだ。
有機溶剤は樹脂製のもの(プラスチック)を溶かす性質がある。

ただし、リップの付け根から水がしみ込むのを防ぐために、
付け根まわりを瞬間接着剤またはコーティング剤を塗ることがある。

また、セロハンテープで
リップにコーティング剤がつかないように貼れば
コーティングすることができる。
この場合コーティング乾燥後、セロハンテープ部分をはがす。

ウレタン製コーティング剤で塗、コーティングにしわがよってしまう

これは塗装のコーナーで説明していることと関係がある。
ウレタン製コーティング剤は塗料と溶け合わないので
塗装膜とコーティング膜はそれぞれ別の膜ということになる。

例えば下地作りをした後塗装し、
コーティング、また塗装そしてコーティングをした場合
全部で5つの膜の層ができたことになる。
この膜と膜の間に空気やコーティング剤が入り込むと、
しわがよってしまう。

だからコーティング膜に傷が付いていたり、
ヒートン部分の穴に隙間があるとしわが寄る。
またウレタン膜が薄いと
次のコーティング時に膜を溶かして、しわの原因になる。

ウレタンをエアブラシで吹くには

色止めの方法としてウレタンをブラシで吹くのが良いと聞きましたが、
ノズル径の小さなハンドピースではウレタンの原液の粘度が高すぎて、
詰まってしまい吹けません。
どのくらい薄めたらよいでしょうか?

それともコーティング用にハンドピースを買わなければダメですか?

またウレタン専用薄め液を混ぜるときに空気が入らないようにするには、
具体的にどのようにやったらよいのでしょうか?

という質問

薄める割合は、使用するハンドピースの口径と、エアーの圧力によって違う。

一般的なハンドピースは
オリンポス社製のものは口径が0.2mm~0.4mmのカラーリング用のもの、
タミヤ社製のものは黒いタイプが0.7か0.8ぐらい、シルバーのタイプが0.5ぐらい
、グンゼ産業製のものは0.3か0.4だ。

コーティング剤用としては口径の大きい0.4mm以上のものがよく、
この場合圧力を高めにして
コーティング剤:ラッカー薄め液(シンナー入りがベスト)=1:1.5
のものを吹きつける。

口径が0.3mmぐらいのものを使用する場合は
1:3ぐらいで薄める。

そして終わった後すぐにブラシの洗浄をすること。
そうしないとノズルが詰まって薄め液をいれても、
なかなかとけてくれないのだ。
その点だけ注意すること。

また市販品でウレタンクリアーの缶スプレーが釣り具店で購入できる。
それを買って試してみるのもいい。

ウレタン専用薄め液を混ぜるときに空気が入らないようにするには?

液を混ぜるときの方法だが、
エアブラシで使用する際にウレタンを薄めるというのであれば、
特に気にすることはない。

混ぜてしまえば粘度が低くなり、
気泡はすべて液面に上がって消えてしまう。

しかしウレタンの入っている瓶に
薄め液を入れるのであれば、注意が必要だ。

むしろ混ぜずに、薄め液を加えた後、
数時間置いておけばだんだんと液は薄まっていく。

またはスポイトを使用して
空気が液の中に入らない様に
吸って吐いてを繰り返す方法もある。

ウレタンを薄め液でうすめるというのは、普通に筆とかでまぜてもいいのか?

エアブラシのカップに直接スポイトで両液を入れ、
スポイトで吸って吐いてして液を混ぜる。
このようにすれば液の混ぜる割合を調整できる。

コンプレッサーがほしい!安くて静かでよく動くものは?

LCメンバーに好評なのがみにまる君だ。LC作者も使っている。

AC-100商品名:みにまる君(正式名称:AC-100)、販売元:株式会社トゥーマーカープロダクツ(TEL:03-3440-1536)輸入品だ。
仕様: 家庭用単相100V(50/60Hz共通)、モーター出力 75w・最高圧力 4.0Kg/cm2、 騒音 50db
サイズ :280×145×170mm ・重量3.5Kg、内容: 本体+エアーフィルター(圧力メーター付き)+エアーホース(2m)
定価:19,800円
だ。

今では新型のAC-200も発売している。
なかなか近くにお店がみつからない人には
インターネット通販で購入することができる。

湿度の高い時期は
もう一つエアーフィルターを
ホースとハンドピースの間につないで
使うことをお勧めする。

さらにプロクソンのコンプレッサーを買ったメンバーの感想だ。

とりあえずテストしてみました。いやー、やかましい。

耐えられない事はないだが、
夜中の作業はヤバイかも(家族からの苦情が・・・)
でも、それ以外は良いんではないでしょうか。とのこと。
やっぱり音が静かなみにまる君が一番?

プラサフにルアーをドブ浸けするときれいに膜ができません。

どのようにすればうまくいくか?

ロックペイント社のプラサフは、
ルアーのでこぼこをなくし
下地作りの膜を作る目的で使う。

使い方は、木を加工した後
エアブラシでの吹き付けか
ドブ浸けをする。
しかしこれだけでは表面は滑らかにはならない。

またドブ浸けだと、
プラサフは重いので
表面が乾燥しながら下の方に垂れる。
このため上の方が薄く
下の方が厚く膜ができてしまう。
なので実際には次のように行う。

ドブ浸けする前になるべく
ヤスリがけで木の表面を滑らかにする。

また表面が手などの脂で汚れている場合は
ラッカー薄め液などで拭く。

次にセルロースかウレタンでドブ浸け(すばやく行うこと)
乾燥させる。
これを2回行ってから、ヤスリがけをする。
これは木の吸水性と
頑丈にすることを考えての作業だ。

そしてプラサフに全体を浸け、
5秒ぐらいかけてゆっくりと引揚げる。

これでなるべく均一に膜ができる。
1日乾燥後、
木目がでる手前ぐらいまでヤスリがけをする。

この後は塗装となるが、
表面をなるべくなめらかにするために一
度ウレフロでドブ浸け乾燥した方がいいと思う。

リップ取り付けのためルアーにカッターで切り込みを入れると、剥離してしまう。

塗装後ウレタンでコーティングをすると、
リップ取り付けのためルアーにカッターで切り込みを入れると、
塗装面(最後にクリヤーを吹いています)とウレタンの間が剥離してしまう。
という内容の質問。

メンバーによるアドバイス。
ウレタンフロアー自体が
層状にコートするタイプなので
剥離のリスクは常にある。

対策として、カッターの刃を
常に新しいものにするとか
デザイン用の細いものする。

または
リップを取り付ける部分に
足付け(細かい番手のサンドペーパーで少し微細な凹凸を作っておく)で
殆ど発生しない程度にはできると思う。

人によっては足付けの作業はせずに、
下地はセルロース、
以降ウレタンフロアでコーティングを行うと、
リップ装着時に剥離を起こす事がない
(絶対無いって訳ではないが普通はない)。

おそらくウレフロ層が厚い事(5~10回)と
各コーティング層間にポリッシュの糊が効いているのが、
剥離防止に役立っているのかもしれない。