ルアーの形を作ったら、次は下地作り。ボディを強くするためと防水、そして塗装の下地の役割をします。市販のウレタン製コーティング剤を使った方法を紹介しています

準備

コーティングするにはウレタン以外にも用意する物がある

ウレタン

ウレタンは瓶に入った状態で売られている。
商品名としてはウレタンフロアーが有名。
1液のものと2液にものがある

うすめ液

ウレタンを薄めるための薄め液もある。
薄め液としてシンナーが使える場合もあるが、
ウレタンの種類による。

瓶:ウレタンに直接ルアーを浸ける場合

この瓶にルアーが入らない場合、

ルアーがすっぽりと入る大きさの瓶(内蓋のあるもの)か、
シンナーなどの有機溶剤専用の金属の缶(こちらの方がよい)を用意する。

そしてこの容器にウレタン製コーティング剤を入れる。
ルアーを浸けたときにあふれない量にすること。

エアブラシで吹き付ける場合

ウレタンにルアーを浸ける方法ではなく
エアブラシで吹き付けることでコーティングする場合は
購入してきた瓶のまま使用してよい。

使用期限

ウレタンは非常に硬化しやすいので、
ケチらず早めに使い切ることをお勧めする。

長もちさせるには、
使いはじめる前に専用のうすめ液や
ラッカーシンナーなどを少し足して、
薄めておくといい。

保管

ウレタンは空気中の水分を吸収して固まるので、
原液のまま保管する場合は、
湿度が少なく日が当たらないところで保存する。

具体的には何かのケースに原液の入った缶を置き、
その周りに乾燥剤を置く。
そして部屋の押し入れに入れておく。

そしてウレタンが少し粘性がでてきたら
また足すということを繰り返す。

この場合、全部を使い切ることは無理と思ってほしい。
とにかく一度瓶の蓋をあけたら
なるべくはやめに多く使うことだ。

方法

ここでは硬い木材を削りヒートンを付けたペンシルベイトを例にして説明する。
柔らかい木材(バルサなど)でワイヤーをはさんだ構造のルアー(ミノーなど)の場合も、同じ。

1液性ウレタンでのコーティング

  1. ルアーの作成を「コーティング・塗装をする直前までの行程」まで終わらせる。
  2. ウレタンの容器を新聞などを広げた上に置く
  3. 仮付けしてある頭部のヒートンの
    アイの部分のすぐ下をペンチで持ち、
    ウレタンの溶液
    ルアー後部を下にした状態で全体を浸けすぐに出す。

  4. 液から出したら乾燥台に吊るす
  5. ウレタンのフタを素早くしめる。
    これはウレタンの劣化を少なくするためだ
  6. 5~6時間乾燥させる。(8時間がベスト)
    このとき部屋の換気を十分におこなう。
    危険だから決して密閉した部屋で行わないこと。
  7. 乾燥したら今度は
    後部のヒートンをペンチで持ち、
    頭部を下にして2~4の作業を再び行う。
  8. 乾燥したら
    800番台の紙ヤスリで
    ルアー表面を滑らかにする。
  9. ドブ浸け、乾燥、ヤスリがけの作業を3回以上行う。
  10. 最後に800番台の紙ヤスリでルアー表面を丹念に滑らかにする。

2液性ウレタンを使った下地作り

2液性ウレタン製コーティングは、
1液性のものと比べて値段が高めだ。
そのため、下地作りで使うよりは本塗り後の
仕上げコーティングに使うほうが多い。

金額が高く
2つの溶液を別の容器に入れて
混ぜて使用するために手間がかかるが、

それを越える利点として
混ぜない限り硬化しにくいため
保存期間が長い=実は経済的
そして硬化した後の透明度が高いという面がある。

混ぜたものをハケを使ってルアーに塗る。
塗るときはさっと塗る。
重ね塗りはしないで乾燥させる。

余ったウレタンは再利用できないため、
新聞紙などに染み込ませて、
硬化したら捨てる
匂いが広がらないように、ゴミ袋にいれてしばる